2019
5/30ひろコラム14(ゆずりが大事)
今回は、ゆずりについて書きたいと思います。
馬に何かを求めるために合図をしたとき、馬が正しい反応をしたときには必ず合図をそれ以上しないでゆずる(解放、元の状態に戻る)ことが大切です。
わかりやすく簡単な例で言うと、馬を停止もしくはゆっくりにしたいとき、手綱を引いて合図をするとします。(正確には正しい扶助の仕方が必要ですが、ここではわかりやすく引くとします。)それに対して馬が停止もしくはゆっくりになった場合、その合図からの解放が基本です。必ず引く前の状態に戻ってあげる必要があります。引くのをやめるということですが、その後手綱をもとの状態よりゆるめるということではないので間違えないようにしてください。もしそうしないで引き続けた場合、後ろに下がったり、止めるつもりでないのに止まったりしてしまいます。また、何をしたらいいのかわからずに、馬が怒り出したりします。
これはわかりやすい例なので、当たり前だと思う人も多いかもしれません。でも馬が停止した後、また勝手に馬が動きそうで、強くはないとしても引き続けていたり、いつでも強く引けるように腕に力を入れていたりしてしまうことはよく目にします。でもそうしないと動いてしまうじゃないかという声が聞こえてきそうですが、もしそうなってしまうのであれば、馬と人の合図の決まりごとがちゃんと成立してない状態です。動くにしても、動きそうにしても、必ず一回ゆずってからまた停止の合図をすることが大切です。特に馬が興奮してるとき、抑えようと引き続ければ引き続けるほど興奮してきて跳ねたり勢いよく走ろうとしてくる経験をしたひともいると思います。気持ちはよくわかります。
馬とは合図を通じて、会話をしていくことが大切です。馬に対してゆずるという行為は、馬に対してそれでいいんだよ、正解だよと教える意味を持ちます。そうすると馬はそれをすると楽になるので、どんどんと軽い扶助で反応したり、合図を理解していきます。
これは、脚を使うときでも、馬の体制をとるときにも、馬のお手入れの時にも引馬の時にも、基本的には常に一緒です。
それぞれのことも、今度書ければと思います。
ゆずりは、合図することと同じぐらい、それ以上かも、大切です!
※これらひろコラムの内容はわたくしの個人的な見解が多いです。ご了承の上
暖かい目で読んでください。